おそらくあなたはメンズエステの経営に興味があって、「どのような許可で営業すればいいのか」と調べているのかもしれません。
また、すでに営業をしているけれども自分のところの営業は手続き的に大丈夫かと心配でこのページにたどり着いたのかもしれません。
「メンズエステで性的サービス 経営者逮捕」のニュースは、ひと月に1回は見かけるほど多く摘発事例があります。
繁華街を歩けば必ずと言っていいほどメンズエステのお店はあるにも関わらず、ほとんどのお店は適切な手続きに不安があって営業しているのが実態なのです。
なぜでしょうか?
おそらくメンズエステはナイトビジネスの中でももっともてっとり早く営業をできるため、法律を知らずに営業を開始するハードルが低いからでしょう。
例えば繁華街の雑居ビルにあるメンズエステであれば、キャストさんさえいればとりあえず営業そのものはできてしまいます。
広告費を考えなければ、おそらく開業費用そのものはいいとこ数十万円もあれば十分でしょう。
開業後の費用だって人件費と多少の光熱費、クリーニング代くらいで、利益率も高い。
これであればだれだって飛びつきたくなるのが人情でしょう。
ここでは、あなたがメンズエステを開業するにあたっての風営法のとらえ方、許可申請は何をすればいいのかまでをしっかり解説します。
結論から言えば、マンションの一室で性的サービスをするのであれば、現在の風営法のシステムでは合法的に営業するのはほぼ不可能です。
そのため多くの営業者さんにすれば耳の痛いことが書かれてあります。
私は風営法の得意な行政書士ですので年がら年中メンズエステの開業の相談を受けます。
・どうすれば合法的に営業ができるのか
・何が違法と合法の境目なのか
・どのようにして違法メンズエステは摘発されるのか
までをしっかりと解説します。
先ほども解説しましたが、マンションの一室やテナントで性的サービスがあるメンズエステのほとんどは合法的ではありません。
つまり違法営業だということになります。
ただし、少し突っ込んだ表現になりますが、もちろん、違法だからといって良い悪いは別問題です。
私は聖人君子ではありませんから、人間の欲深さ、いやらしさも知っているつもりです。
需要があって、だれも損していないのであれば何が悪いという理屈も理解できます。
なので、もしあなたがメンズエステの違法性を正当化させたいのであれば、私からはアドバイスはありません。
その代わり責任は取りましょう。
違法なメンズエステが摘発されて、経営者は逮捕されても仕方がありません。
経営がうまくいけばいちばん利益を享受する立場ですから、法的リスクを一番背負うのは経営者であるとするのが合理的な判断でしょう。
しかしそこで働くキャストさんは多くの場合、知識も経験も乏しく、ただ路頭に迷うだけです。
そうならないためにも営業者さん、キャストさん含めて関係者さんにはぜひ最後までお読みいただきたいと考えています。
なお、本当に性的サービスの一切ない健全なメンズエステ店もおおく存在します。
そのようなお店の場合はこの記事は一切該当しませんし、参考にはなりません。
大変に恐れ入りますがこの場合はブラウザバックをお願いします。
Contents
メンズエステの許可申請
メンズエステ店とは?
メンズエステ店とは表向きはリフレなどのマッサージで、そのあとの性的サービスについてはキャストとお客のほうでうまくやってよ的なお店全般でしょう。
(しつこくて申し訳ございませんが、性的サービスの一切ないメンズエステも多数あります。ここでいうメンズエステは性的サービスがあるか、あると思わせるかのお店のことを指しています。以下、文章中では省略します。)
マッサージが医療行為に該当するかどうかとか、そのあたりはここでは飛ばして解説をします。
私がメンズエステの開業の相談を受けるとき、ほとんどの人はこのように考えています。
「法律を守りたい」けど「性的サービスが全くないと商売にならない」
この矛盾するところを何とか解決したくて相談の電話をいただくのです。
では、この時の私の回答はどうかというと、
「法律を守りたければ性的サービスはしないでくださいとしか言いようがありません」
と何度このセリフを言ったかわかりません。
マンションの一室で性的なサービスを行えば店舗型性風俗店となってしまいますので、風営法の届け出が必要になります。
しかし現在の風営法の仕組みでは店舗型性風俗は新たに許可を取るのは不可能に近いため、性的サービスのあるメンズエステは法律上は存在できない業態なのです。
自分だけリスクヘッジすることの格好悪さ
よくメンズエステの許可申請などの記事で、
・キャストさんとの業務委託契約
・お客さんとの誓約書
を徹底することで警察の摘発は回避できるとするブログなども存在しますが、これは当事務所とは考えが違います。
これは要するに
「しっかりとキャストに指示出したし、お客とも確認をしたんだから、個室内で行われたことまでは責任が取れない」
ということです。つまり悪いのはキャストやお客で自分は一切悪くないということでしょう。
たしかに本気で性的サービスをしたくなくて契約書や誓約書をとるのであれば、さすがに仕方がないと思われるでしょう。
しかしあなたも男性なら、その商売がスケベ心を利用しているかどうかは全体を見れば一発でわかるはずです。
看板やキャストさんの制服、ホームページ、価格体系でみれば逆にわからない人の方が珍しいです。
なんとなく全体的に性的な雰囲気を出しておきながら、個室で起こったことは知ったこっちゃないという魂胆を見透かされていることに気づきましょう。
その程度のことで本当に警察の摘発が回避できるのであれば、これだけメンズエステの摘発があるはずはありません。
行政書士をやっているからわかりますが、警察行政の調査能力は舐めないほうがいいです。
逆に意図してここまでの行為をすれば偽装だと扱われ、さらに悪質性が高まる可能性の方が高いです。
また、これは言いにくいのですが、自分では違法性を知りながら一生懸命リスクヘッジをして、知識も経験もないキャストさんに責任を押し付けるのは格好悪いです。
行政書士もサービス業なんだからお客に都合のいいことを言っていろよというご意見もあるかもしれませんが、当事務所はそのスタンスは一切ございません。
では、メンズエステは違法だから悪なのか?これは分かりません。
明日法律が改正されてメンズエステは合法になる可能性もゼロではないからです。
無知な誰かにリスクを背負わせておいて、自分は片手うちわというのはやめましょうということですので、予めご了承ください。
性的サービスとは?
では、この性的サービスとはを検討してみましょう。
風営法2条の6に記載がありますので、これをそのまま記載します。
二 個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業
これが店舗型性風俗店の規定です。
性的サービスとはどこにも記載がなく、単に
異性の客の性的好奇心に応じて接触する役務
であればそれが性的サービスに該当すると判断されるということになります。
つまり、例えば射精サービスがあろうがなかろうが、
異性の客の性的好奇心に応じる+接触する
営業内容であれば性的サービスだということになり、それであればきちんと手続きをしてください、ということになります。
もちろん手続きをしないで営業をすれば風営法違反です。
では、性的好奇心とは何でしょうか?
要するにキャストさんの服装や内装、看板、ホームページなど、スケベ心を商売に利用すれば大なり小なり性的好奇心は誘うということになります。
そして、現在の風営法のシステムではこの店舗型性風俗店は実質新しく許可は取れないため、手続きのしようがないのです。
つまり、メンズエステで性的サービスをしようと思ったら、何らかの工夫をしなければ違法営業だということになります。
どうすれば合法に営業できるのか?
では、ここからが本丸になりますが、おそらくお読みのあなたは「じゃあどうやって合法的に営業ができるのか」これが知りたいのだと思います。
さきほども解説したように、合法的に営業したいのであれば
・性的サービスをしない
・店舗型はあきらめる
このどちらかしかありません。
では、性的サービスの一切ないメンズエステにお客はくるでしょうか?
ここまで読んでおいて
「それでもいいお店であれば性的サービスが一切なくてもお客は来る」
なんて考えるひとはいないでしょう。
無店舗型性風俗特殊営業
では、性的サービスはどうすれば行えるのか?
これはせんじ詰めれば無店舗型性風俗特殊営業に収れんされるとお考え下さい。
無店舗型性風俗特殊営業とは、つまりデリヘルの許可のことです。
お客から電話やメールなどで対応し、お客の指定する住居やホテルにキャストさんを派遣して、そこで性的なサービスを行う。
これが無店舗型性風俗特殊営業です。
当たり前ですが無店舗型とは店舗を持たないことが前提となりますので、特定のマンションにお客を相客するのは店舗型となりますのでこれでは無店舗型とはいえません。
無店舗型であればメンズエステであっても最終的に性的サービスがあろうがなかろうが、法律的には合法ということになります。
なぜ「性的サービスで逮捕」は後を絶たないのか
おそらくメンズエステで逮捕のニュースのうち、ほとんどは
性的サービスをしているとは知らなかった
性的サービスだとは思っていなかった
キャストには性的サービスをしないように指導していた
キャストが勝手に性的サービスをした
逮捕者のこの理屈がニュースの記事に書かれているはずです。
これが本気でそう思っているのであれば救いようがありませんが、おそらく本人もこう答えるしか仕方がないから答えているのが実際のところでしょう。
では、なぜこのような言い訳をするほど追い詰められるのにも関わらず、メンズエステの逮捕は絶えないのでしょうか?
それは、逮捕されるその瞬間までメンズエステは法律上グレーな存在だと思っているところに尽きます。
つまり、法律上、アウトかもしれないけど、アウトじゃないかもしれないという思いがあるから営業を継続させているのでしょう。
では、メンズエステはグレーなのか?
メンズエステを
①雑居ビルの一室で
②かつ性的好奇心に応じ
③かつ接触する
のであればグレーでもなんでもなく、完全にブラックなのです。
ここがしっかり理解できていないとグレーゾーンだから俺だけは大丈夫という根拠のない理屈が生まれてしまうのです。
開業する前にしっかり検討しましょう
ここまでの知識は、おそらく逮捕される営業者さんもわかっていることがほとんどでしょう。
ですが、それでも開業して違法営業してしまうのは、それだけうまみがあるからに他なりません。
最初に書いたようにメンズエステは初期費用が掛からずに、かつ、キャストさんさえいれば営業ができるため簡単に開業ができます。
うまくいけばもうかるだろうし、繁華街にはやまほどメンズエステはあるから、それだけ需要があるということでしょう。
そして開業をして、ある程度うまくいった頃にはもう引き返せないのが人情なのです。
・目の前の売り上げがあるからやめようにもやめられない
・最初に投資した分を取り返すまではやめられない
・キャストの生活もあるから簡単にはやめられない
・周りのお店も同じようなことをしているからうちは大丈夫
合理的に考えれば法的なリスクは甚大であるのは簡単にわかるにも関わらず、始めてしまうといろいろ理由をつけてやめられなくなるのが人情なのです。
であればまずは、開業前にしっかりと検討して、できれば冷静になって踏みとどまるのも一つの手段です。
法律のリスクを冒したくないなら無店舗型性風俗特殊営業でもいいですし、それでもマンションの一室がいいのであれば完全に性的サービスがないという状況まで証明できなければなりません。
それでも法的なリスクを抱えてまで営業をしたいのであれば、私としては何もかける言葉はありません。
ひょっとしたらうまくいくかもしれないし、摘発を受けるかもしれません。こればっかりは私もわかりません。
できれば冷静にご判断いただくことをお勧めします。
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